認知神経リハビリテーション学会

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第6回認知運動療法アカデミア

終了しました

GIAPPONE 2012
・・・・・認知運動療法士のための臨床道場・・・・・

第6回認知運動療法アカデミア
−失行症と半側空間無視の謎を解く:その病態、観察、治療−

−ミラーニューロンのカオスから行為の理解へ−
−注意障害から意識のグローバルワークスペースへ−
―左半球損傷(右片麻痺)と右半球損傷(左片麻痺)に対する認知運動療法−

第6回アカデミアポスター


 左半球病変による「失語症」と「失行症」、右半球病変による「半側空間無視」は、脳卒中片麻痺患者に出現する代表的な「高次脳機能障害」である。
 今回のアカデミアでは「失行症」と「半側空間無視」の病態を再解釈し、その謎を解き(?)、具体的な治療を臨床でどのように展開するのかを論議する。そこで、アカデミア開催にあたり、参加者には次の3点を思考しておくことを求めたい。

 1)身体と精神の一体化

 認知神経リハビリテーションでは、一貫して「身体と精神を二分して治療すること」に異議を唱えている。まず、この点を再考することから始めたい。言うまでもなく、脳卒中患者では「片麻痺」が生じている。同時に「失行症」や「半側空間無視」を生じている。この状況に対して、片麻痺を「身体の問題」、失行症や半側空間無視を「精神の問題」と解釈すると身体と精神を二分することになる。それによって片麻痺への治療と高次脳機能障害への治療という二つのリハビリテーション治療が正当化されることになる。これが現在のリハビリテーション治療の現状である。一人の人間に対して、一つの脳に対して、二つの異なるリハビリテーション治療が適用されるのである。
 では、片麻痺が回復すれば失行症や半側空間無視は回復するのだろうか? あるいは失行症や半側空間無視が回復すれば片麻痺は回復するのだろうか? 身体と精神を二分した治療を展開している限り、そうした回復は生じないだろう。人間の意識は一つである。行為する人間は一人であり、世界を認識し、行為を計画する脳は一つである。そのことを自明とするなら、身体と精神とを二分しない、身体と精神とを一体化させたリハビリテーション治療が展開されるべきだろう。
 そのためには「患者の身体に対して認知問題(空間問題・接触問題)を提案して認知過程(知覚、注意、記憶、判断、言語)を活性化する」という認知運動療法の基本原理の意味を理解しておく必要がある。

 2)ジャクソニズムの視点から高次脳機能障害を考える

 ジャクソニズムは「中枢神経系の階層性(ヒエラルキー)」という神経メカニズムと、その障害時に発生する「陽性徴候と陰性徴候」という病態解釈に根ざしている。このジャクソニズムは、精神症状や運動麻痺症状の病態解釈として現在でも一般化している。臨床神経学の基本と言ってもよいだろう。そこで問い掛けたいのだが、「失行症」や「半側空間無視」は、中枢神経系の最高次レベルの病変なのか? もし最高次レベルの病変であるなら回復や機能代償は困難となる。また、「失行症」や「半側空間無視」は陽性徴候なのか陰性徴候なのか? 一つの症状を解放現象と捉えるか脱落現象と捉えるかによって、治療戦略は大きく変わってくる可能性がある。

 3)右片麻痺と左片麻痺への治療ストラテジーを変える

 現在のリハビリテーション治療においては、右片麻痺への治療も左片麻痺への治療も同じである。たとえば、上肢のリーチング訓練や歩行訓練は右片麻痺でも左片麻痺でも同様である。しかし、脳が運動制御していることを自明とするなら、さらに患者が失行症や半側空間無視を有しているなら、左半球損傷による片麻痺と右半球損傷による片麻痺のリハビリテーション治療は異なる治療ストラテジーに根ざすべきではないだろうか? 現代の脳科学の知見は、既にその左右の脳の機能的差異を明らかにしつつある。これは21世紀のリハビリテーション治療の大いなる挑戦である。

 以上の3点について詳細に説明する時間的余裕はない。2日間のすべての時間を、近年の脳科学と臨床研究の進歩状況の解説、失行症と半側空間無視の病態の再解釈、その回復に向かう認知神経リハビリテーションの具体的な治療の実技演習に当てる予定である。プログラムは次のごとくである

 セラピストは、高次脳機能障害を有する片麻痺患者を治療し、行為を回復させることができるのか? どのようにして? 真夏の高知での熱い論議を期待しています。

(アカデミア・コーディネーター 宮本省三)


日時 2012年7月28日(土)13:00開始(12:30より受付開始)
29日(日)15:00終了予定
会場 高知医療学院(高知県高知市)
参加資格 認知運動療法マスターコース修了者
参加費 1000円,資料代含・当日支払い
ホテルは各自予約のこと(会場に駐車場有)
申込方法 2012年7月22日(日)までにメールで研究会事務局まで申し込むこと。
研究会事務局:jimukyoku@ctejapan.com
タイトルは「アカデミア参加希望」とし、本文に以下を記して下さい。
 1) 氏名
 2) 所属
 3) PT/OT
 4) マスター終了年度(2003−2011年度)
 5) 昼食(7月29日(日),500円・当日支払い)・・・希望の有無
 6) 懇親会(7月28日(土)夜,4000円・当日支払い)・・・参加の有無
主催 日本認知神経リハビリテーション学会

プログラム

失行症と半側空間無視の謎を解く:その病態、観察、治療
■2012年7月28日(土) 
『ミラーニューロンのカオスから行為の理解へ』
1)ミラーニューロン システム・・・園田義顕
2)失行症の病態解釈・・・宮本省三
3)失行症の観察と治療指針・・・宮本省三
■2012年7月29日(日)
『注意障害から意識のグローバルワーク・スペースへ』
4)グローバルワーク スペース・・・園田義顕
5)半側空間無視の病態解釈・・・宮本省三
6)半側空間無視の観察と治療指針・・・宮本省三
『左半球損傷(右片麻痺)と右半球損傷(左片麻痺)に対する認知運動療法』
7) 失行症、半側空間無視、片麻痺に対する認知運動療法の実際・・・高橋昭彦

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