日本認知運動療法研究会
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■EssayNo.11 新人教育
  塚本芳久(理事,副会長)

この春,摂南総合病院認知神経リハビリテーションセンターでは13名の新人セラピストを迎えた.認知運動療法の臨床を極めたいという志をもって全国から集った若者達である.

入職式の翌日より,直ちに研修が始まった.彼らは昼間、先輩達の臨床を間近で見学し,夜は講義で認知運動療法の基本概念を徹底的に叩き込まれる.認知とは知覚・注意・記憶・判断・言語の一連の一貫したプロセスであること,運動はそのような多くの認知の環がつながった最後の目に見える環であること,目に見える動きはもちろんのこと,目に見えない認知プロセスに起こっている病態を見極めなければならないこと・・・等々講義は連日続く.卒前教育ではまったく触れられていないことなので,内容をかみ砕いて時間をかけ説明する.最重要概念である知覚仮説の徹底理解も欠かせない.それに続いてプロフィール,5つの視点について厳密に教育を受けることになる.認知運動療法は複雑でかつ厳密な臨床プロセスであり,きちっとした手続きを積み上げる以外にその本質に迫る道はないからである.講義や臨床見学で理解し得たことはスタッフ全員の前で発表し,チェックを受けなければならない.その準備で体調を崩す新人も出たが,みんなで団結して乗り切ってくれた.

国家試験の発表は全員Vサインで迎えることができた.我々が先人として教えられることは2カ月間で全て教えた. 5月末からは新人が単独で症例を担当することとなった.みんな症例に向き合い生き生きと働いている.実に頼もしい.全スタッフが手を抜かずに全力で教えた成果である.これから数ヶ月も臨床経験を積めばきっと我々と同じ水準に到達してくれることであろう.だがそれは我々が目標とするサントルソの水準には,はるか遠く及ばない.早く我々に追い着いて欲しい.そして新しい力となって共にサントルソの高嶺を目指す同志となって欲しい.新人達の成長を願う毎日である.

臨床見学 講義
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